=== ArcMedia Magazine ===============================================    建築情報ネットワーク「ArcMediaマガジン」          第12号    1998/06/22発行  (隔週発行) ===================================================================== ■ArcMediaマガジンは、「まぐまぐ」を利用して、建築に関連した  様々な情報をお届けする電子メールマガジンです。 ご購読ありがとうございます。 さて,今回は住まい作りを行う際に必ず必要となる「お金」について考えて みましょう。 ================================== [ 1] ローン破綻! ================================== マスコミにも大きく取り上げられていますが、住宅ローンの破綻者が急増し ています。 しかも、この破綻はまだ序章に過ぎず、今年と来年にはもっと深刻な事態に なると警鐘が鳴らされています。 一部では「98年ショック」とも囁かれているこの「住宅ローン破綻」の原因 は、もちろん長引く景気の低迷がありますが、住宅金融公庫が'93,'94年に 実施した当初5年間を「75年返済」で計算する「ゆとり返済」があることは 言うまでもありません。 当初の5年間を返済期間50年に設定した通常のゆとり返済でも、既に、ローン 破綻が顕在化してきており、「98年ショック」には相当の覚悟が必要なよう です。 ================================== [ 2] そのローン本当に大丈夫? ================================== よほど、恵まれた人でなければ住宅を購入したり、新築する際にはその資金 を金融機関などから借りることになるかと思います。 しかも、「一生に一度の買い物」と言われるように、住宅購入資金は高額で す。通常の人であれば、ほぼ一生をかけて返済していくことになります。 よって、本来なら、一生を通じた資金計画が必要とされるわけですが、従来 のいわゆる「右肩上がり経済」であれば、中長期的に収入が増加していくこ とが「常識」でしたから、実際のところ短期的な状況判断だけで特に問題と はなりませんでした。 が、今日、状況は一変しています。 デフレスパイラルも囁かれる中、長期にわたるしっかりとした資金計画は ローンを組む中で欠かすことの出来ない要素となっています。 しかも、本格化する金融ビッグバンの中では、先例に倣うことも出来ません から、当事者、それぞれが自分の判断で道を設定していくしかありません。 ================================== [ 3] 忘れがちなこととは? ================================== 建築家に設計管理を委託すれば、費用対効果の高い住まいを建ててもらえる ことは期待できます。 また、多くの場合は住宅金融公庫をはじめとする住宅関係の融資情報なども 教えてもらえるでしょう。 しかし、欠落しているのは、その資金計画がそれぞれの世帯において、適切 なものなのかどうか?ということでしょう。 一般に、年間の返済額の理想は税込み年収の20%が目安と言われています。 が、実際には30%程度の人が多いようです。 とはいえ、子供の人数、居住地、生活スタイル、他の資産(自動車など) などによって各世帯の収支は大きく異なりますから、こうした数値はあくま でも目安に過ぎません。 また、時系列として捉えることも重要です。特に子供の進学時期は経済的に 大きなインパクトを与えます。 ================================== [ 4] 意外にわかっていない自分の年収 ================================== 自営業者でもない限り、一般の人々は、税理士など金融の専門家をパートナー に持ってはいません。 給与も源泉徴収、各種引き当ては自動的にされ、確定申告する必要もありま せん。 そのため、月々の給与やボーナスにのみ目を取られ、1年単位、5年単位といっ た単位で自分自身の収入を振返ってみるという機会がほとんど無いのが実状 です。 年末に渡される源泉徴収票を(保存してあれば)持ってきて、並べてみると 自分の年収がどう推移してきているのかを知ることが出来ます。 その数年の推移と、その間の自分の生活の収支とを考えていくと、自分にど の程度の余裕が有り、または、無いのかが見えてくるかと思います。 こうしたマクロ的、時系列的視点から眺めていけば、「我が家の資金計画」 が見えてくるのでは無いでしょうか? しかし、もっと自分の年収を的確に把握するには、結果としての「源泉徴収 票」ではなく、その過程から見てみることをお勧めします。 そう、「確定申告」です。 ================================== [ 5] サラリーマン 確定申告のすすめ ================================== 実は、私、ここ数年、必要に迫られ、確定申告を行っています。 当初は非常に面倒でしたが、こうした機会でもないと、年の単位で自分の収 入を振返ることが無いことに気づき、今では、それなりに楽しんでします。 自分でやってみると、税金の額や、各種控除の制度などが見えてきます。 ただの数値の打ち出しに過ぎなかった源泉徴収票の持っている意味というの が解ってきます。 収入の増減が、税金なのか、各種手当てか、控除か、所得税減税などなのか 確定申告を行う過程でいろいろと見えてきます。 サラリーマンに確定申告をさせないのは、税金に対する知識をつけてもらっ ては困るからでは?などと思うくらいです。 一般のサラリーマンは確定申告をする必要はありませんが、確定申告シーズ ンになったら、税務署から資料をもらって個人的に付けてみることをお勧め します。 どうせ、住宅ローンを組んだら申告する必要があるんですから...。 ================================== 【おまけ】 ローンの試算が出来るサイト ================================== ローンの試算をWeb上で行えるサイトが増えてきています。 (実は、アークメディアでもやろうと考えています。^^; ここでは、ご参考までに、そのうちのいくつかを紹介いたします。 住宅ローン借換えシミュレーション(福岡シティ銀行)     http://www.fcb.co.jp/b-shchng.htm 住宅ローンお借換え返済額試算(あさひ銀行)     http://www.asahibank.co.jp/SERVICE/simulate2.html 住宅ローン新規お借入れ返済額試算(あさひ銀行)     http://www.asahibank.co.jp/SERVICE/simulate1.html ローン天国(住宅ローンを自動的に計算してくれるシェアウェアソフト)     http://www2.tky.3web.ne.jp/~ytakami/ あるじゃん(どれくらい借りれるのか?頭金は?などを試算)     http://www.recruit.co.jp/argent/ ローンを上手に利用したい(リンク集を兼ねた試算ページ)     http://www.syscom.ne.jp/home/tsuda/memo/mt0005.htm 住宅ローン自体は、金利(変動金利を含む)が異なるだけで計算方法は変わり ません。面倒なのは、複数の借入れ口や、それぞれの融資条件などの確認の 方だと思います。 住宅金融公庫のホームページでは、複雑な公庫融資の条件判断から、複数の 借入れ口に対応した試算が可能です。 (ちょっと、大きすぎて重いのが難点ですが)    http://www.jyukou.go.jp/sim/zenbu/sim3.htm アークメディア通信>>>>>>>    風水による「競馬情報サービス」開始!!    http://www.arcmedia.co.jp/    建築情報サイトがなぜに、競馬情報サービスを!?。    一味違うのは、「風水」を使っているって事。    風水は家相を見るだけではないのです(^.^) ホームページのご紹介>>>>>    インターネットという媒体を利用して、建築に関係した様々な    活動が行われています。    建築物保存運動という切り口で「正本堂保存を推進する建築家    の集い」が立ち上げたホームページもその一つと言えます。    http://www.shohondo.com/    今後も、こうした活動は広がっていくものと思われます。 ================================================================ ○電子メールマガジン「ArcMediaマガジン」第12号 1998/06/22   発行元:株式会社アークメディア       http://www.arcmedia.co.jp/   (執筆:企画開発部 山田 雄一 mailto:youichi@arcmedia.co.jp)            【ArcMediaマガジンは、転載大歓迎です。】    メールマガジンの登録・削除は      「まぐまぐ」  http://mag2.tegami.com/mag2/     私の個人ページ  http://users.arcmedia.co.jp/youichi/    で受け付けております。 ==================================== ArcMedia Magazine =========